ボムの使い方を考えてみたい。使い方次第で、意外と差が出る部分だ。
鮫!鮫!鮫!のボムは、ボムボタンを押すとボムが投下され、ボタンを離した時点でボムが爆発するという仕組みになっている。ボタンを押している間は、ボムが上に向かって飛び続けるので、爆発地点を変えることが出来、画面の上まで手が届くわけだ。
しかしこの「ボタンを離す」動作が厄介で、すぐに敵弾を消して欲しい時は足枷になっている。ボムボタンを押し、すぐに離す、という動作に慣れておかないと、緊急回避的な使い方はできない。使い方が面倒くさいボムなのである。
残念ながら、自機が無敵状態になるなどの効果は無い。最近のシューティングゲームは、ボムを使うと自機が無敵になるものが多い。さらにボムの効果範囲も画面全体であったりするので、鮫!鮫!鮫!とは全くの別物である。その辺の認識は切り替えていかなければならない。
画像1
ボムボタンを押してからすぐに放し、最速のタイミングで爆発させたボムの範囲は、画像1のようになっている。この範囲内の敵弾を消し、敵にダメージを与える。
ボス敵の弾の発射口に自機が重なっている場合、ボムの爆風の中であっても敵弾に当たってしまう。ボムの中に居るから絶対に敵弾には当たらない、ということではないので注意してもらいたい。
ボムの爆風は爆発してから少しずつ前に進む。そのため前方の敵に対しては効果が高い。しかしその分、爆発地点の横や後ろ側にいる敵に対しては弱いことになる。真横から撃たれた敵弾は、消し切れずにすり抜けてくることがある。敵弾を消す能力は、前方以外はあまり期待しないほうがいい。
また効果範囲はそれなりに広いようにも見えるが、左右スクロールがあるこのゲームの場合、実際はそうでもない。おそらく地形の左右幅の半分もカバーできていないと思う。左右端にいる時に使った場合は、反対側の敵は完全に手付かずになる。このことはしっかりと認識しておきたい。
ボムボタンを押してすぐに放し、ボムが爆発して敵弾を消去する効果が出る。ここまでに要する時間は、おおよそ0.2秒 ~ 0.5秒くらいではないかと思う。プレイヤーの実力によってかなり差が出るところだが。
たとえ最速の0.2秒であっても、この時間はシューティングゲームにおいては異常な長さだ。鮫!鮫!鮫!の敵弾は速いので、目の前に迫った敵弾をボムで消そうとしても100%間に合わない。そんなことをするくらいなら、移動で避けるほうが遥かに生き残る可能性が高い。防御には向かないボムなのだ。
しかし緊急回避的な使い方が全くできないわけではない。知り合いのプレイヤーで、緊急回避として使うのが上手い人がいた。彼曰く、「空間が歪んだ感じがしたらボムを使う」とのことだった。随分と抽象的な表現だが、これは態勢が崩されたら、状況が悪くなったら、くらいの意味だと思う。
現実には、緊急回避として使った時には、まず敵弾を避ける動作が入り、ボムの効果があるうちに崩れた態勢を立て直す、という流れになっているはずだ。苦しい状態になる、ということを予測するのが速いから、彼は緊急回避が上手かったのだと思う。
画像2
画像2は、右端に追い込まれてからボムを使った場面である。見てのとおりボムが全く敵に当たっておらず、無意味になっている。
これだけ見ると笑えるかもしえないが、このような事はよくある。敵に押されてからボムを使うから、こうなってしまいやすい。
「何が目的でボムを使うのか」という問いに対しては、敵弾を消すため、と答える人が多いと思う。しかし上でも書いたとおり、敵弾を消すことにはあまり向いていないボムである。効果的な使い方としては、「避けられない弾を撃ってくる敵を破壊するために使う。敵弾消去はそのついで」あたりになるのではないか。
画像2の状況では、本当は左側の戦艦の上にボムを落としたかったはずだ。それができていれば戦艦は破壊できたし、撃たれる数も少なかっただろう。眼前の弾を避けることばかり考えていると、ボムを有効に使うことはできない。
ボムとは本来パターンに組み込んで使うものだ。各敵の危険度を計算し、どれだけの敵を巻き込むことができるかを考え、パターン化する。それでこそベストポジションに落とすことができる。限りある資源なのだから、無駄なく使いたいものだ。
画像3
画像3は大量の船に押されて画面右下に追い込まれ、そこでボムを使った場面である。8面の中盤で、このように船が配置されている場所があるのだが。
ボムの爆風は前に進むが、この状態からでは破壊されるのはせいぜい2台くらいだろう。ボムの効果が消えた時に、それ以外の敵が全て生き残っていた場合は、おそらく敵弾に囲まれて生き残れない。
この状況で最も重要なのは、ボムが当たらない①②③の敵をどう片付けるかだ。ボムが敵弾を防いでいる間に左へ走り、なんとかこの3台を破壊したい。角度的に回避が難しいので、動き始めるタイミングも慎重に見極めなければならないが。
また左へスクロールさせれば、現時点で見えていない船も画面内に入ってくると思われる。それも計算に入れて行動しなければならない。
ボムが届かない敵については、ショットを当てて倒すしかないのだ。その気持ちを常に持っていなければならない。使ってからどれだけ動けるかが勝負だ。ボムを使った瞬間に、温泉でゆったり気分となっているようでは、すぐに厳しい現実に引き戻されてしまう。わずかな時間も無駄にしてはいけない。
ボムの使い方としては、多くの敵を巻き込むようにする攻撃重視型と、敵弾を消すために使う防御型があると思う。私自身は、防御型の使い方がかなり苦手だ。これは「どうせボムを使っても間に合わないから」という気持ちが強いからではないかと思う。単に反射神経が鈍いからとも言えるが。
しかし実際に予想外の事態が起こることはあるし、そのような時に緊急回避のボムを上手く使えるに越したことは無い。それができるようになるには、ボムを使うという意識を常に持つことがが有効と考えられる。
最初からボムを使うつもりが無かったら、緊急時になってもすぐに手は動いてくれない。ボムボタンを押す動作につながらない。これくらい危険になったらボムを使おう、という構えで臨んでいれば、やはり実際に手が動くのも早くなるものだ。
ボムを使う状況判断、危険ラインの線引きは、これと言った正解は無いと思う。個人個人の判断で構わないはずだ。使い過ぎでボム不足になるのも困るが、使わなくて死亡率が高くても良くない。最適と思う使用ラインを各自で設定し、それに沿った意識を持つようにすれば、効果的にボムを使えると思う。
画像4
画像4では、背後から緑玉が迫っている。このままだと、ちょうど自機のいる位置に反射してくる可能性が高い。また前方から戦車が撃ってきているので、挟み撃ちの状態になってしまいそうだ。
基本的にこのゲームは敵を観察するのが最優先なので、プレイ中は画面の上半分を見ていなければならない。下半分はぼんやりと見えているだけという状態だ。従って、背後に回った緑玉の動向を正確に把握するのは、根本的に無理がある。
画像4のような状態になったら、とりあえずボムを落として戦車の弾を防ぎ、その間に緑玉の方に視線を移して避けきるようにするといい。ただしこれも敵弾が迫ってからでは遅いので、実際には緑玉が後ろから来そうだと感じたら即座に使うというくらいでないと間に合わないだろう。
背後に回られた場合以外にも、予測したコースとまるで違う角度で緑玉が反射して近づいて来た時や、緑玉と赤玉の混合攻撃に幻惑された時などは、軽いパニック状態になることもあるだろう。そのような時も、気持ちを落ち着かせる時間をもらうためにボムを使ってみるといいかもしれない。アイテムを避ける動作はいびつな動きになりやすいので、ボムにフォローしてもらうと生存率が上がると思う。
ボムを有効に使うためには、こういう使い方をするのだ、という明確な意識を持ちながらプレイしなければならない。最低でも、ボムを使ったら全てが解決するわけではない、ということは覚えておこう。