敵弾回避について

この項では、敵弾を回避する方法について簡単に説明する。


単純な敵弾回避

単純な回避1

画像1

飛行機・戦車・船など、大部分の敵は自機を狙って弾を撃ってくる。この性質を利用して、「動き続けていれば敵弾に当たらない」というやり方がある程度は通用する。

画像1の場面では、戦車①と戦車②が撃つ弾は自機を右に移動させればまとめて避けることができる。最も単純な敵弾回避だ。



単純な回避2

画像2

しかし、無限に右へ移動できるわけではない。画像2は画面の右端に到達してしまった場面で、これ以上は右へ進めなくなっている。

この状況からは左に移動して避けることになる。このように右端へ達したら左へ、左端に達したら右へ移動することを繰り返すと、それなりに回避の形になる。

また左右端から反対側へ引き返す動作を、「切り返し」と呼ぶことが多い。これは鮫!鮫!鮫!のように、敵弾が自機を狙うタイプのゲームにおいて使われることがある用語だ。



単純な回避3

画像3

だが、これだけで解決するほど話は単純ではない。画像3は左に移動しようとしたところに、左横から戦車が出てきた場面だ。

左に移動するのでは回避できない。かと言って正面からも撃たれそうなので、上に移動するのも危険だ。こういう状況では左下に移動するしかない。

しかしこれも下側に移動する余地があればの話で、すでに最下段に達している場合は手詰まりになってしまう。

基本的な行動パターンとしては、左右移動で回避することを中心にして、必要に応じて斜め下に移動する。そして攻撃の合間を縫って上方向へ移動し、下方向へのスペースを確保していく。こんな流れになると思う。もちろん、それに敵配置に応じたパターンによる動きも組み合わせていく必要があるが。



自機と敵との位置関係による違い

位置関係による角度の違い

画像4

自機を狙う弾を撃つ敵は、基本的には動かなければ自機に当たる角度で撃ってくる。ただし位置関係によっては例外がある。

画像4の①のように、正面にいる敵は必ず当たる弾を撃ってくる。②のように45°くらいの位置関係にいる敵も、当たる弾を撃つ(ごく稀に当たらない弾も混じるかもしれない)。

特殊なのが③のように、やや浅い角度の斜め方向にいる敵だ。これは自機の外側をかすめるような、際どく当たらない方向に撃つことが多い。ただし距離が近くなると当たる弾を撃つようだ。

③の位置関係なら、じっとしているだけでいいことになる。4面ボス戦では自機を全く動かさないでも大丈夫な時間帯があるが、これは開閉砲台がこのような当たらない弾を撃ってくることを利用している。



厄介な角度になる敵弾

画像5

当たらない角度の敵弾は避けなくていいから楽だ、と喜ぶ人もいるかもしれないが、実はこれが厄介な存在なのだ。確かに、そのような角度の敵弾だけなら動かなければいい。だが当然他の角度も混ざってくる。

画像5は左端に追い詰められた状態で、右の戦車は外側を通る当たらない角度で撃ってきている。正面からも撃たれているので、このまま動かないというわけにはいかない。しかし、右へ移動するのは右の戦車が撃った弾に当たりに行くような形になってしまう。

このように、当たる弾と当たらない弾が混在するということは、回避の難度を上げる要因になっている。画像5のような状況では、右に移動するよりも右斜め下に移動するほうが回避できる確率が上がる。ただし敵弾の速度が速かったり、自機のスピードが遅かったりすればどうなるかわからない。

とりあえず、当たらない角度の敵弾が存在すること、真横よりも斜め下に移動するほうが回避できる可能性が高いことは認識しておこう。



正面に撃たせることの重要性

正面に撃たせると避けやすい1

画像6

敵弾の避けやすさというのは、撃たれた角度によってかなり異なる。最も避けやすいのは正面に撃たれた時だ。

画像6を見てもらいたい。正面に撃たれた敵弾を避けるには、自機の幅半分程度の移動で済んでいる。自機の外側を通るような角度で撃たれると、斜め下に移動したとしても大きく動く必要がある。

回避だけを考えるなら、敵と正面で対峙するのが有利ということになる。



正面に撃たせると避けやすい2

画像7

正面に撃たせることが特に有効なのが、画面の左右から出現する敵と対峙した時だ。

画像7では画面左から出てきた戦車と正面で向き合う形になっているが、正面に撃たせることさえできれば、これくらい近い距離でもまず当たらない。敵弾がかなり速くても、自機が遅い状態でも大丈夫だ。

同じような距離でも、斜めの位置関係では避けられないことが多くなる。斜め下に移動すれば回避できる可能性が高くなるが、確実ではない。斜めの位置関係は回避には不利だと覚えておきたい。

また画像7のような状況なら、ショットを丁寧に連射していれば戦車に撃たせずに倒してしまうことも多い。敵の攻撃ランクや自機のパワーアップ状態にも左右されるが、こちらにアドバンテージがあるのは間違いない。



動画1

1つ実例を出してみる。動画1を観てもらいたい。これは8周目の7面で、横から出てくる戦車が多い場面だ。8周目なので、敵弾の速さは相当なものになっている。

正面で対峙している戦車にはほとんど撃たれていないのが分かるだろう。最後のほうで1発撃たれたが、このくらいの近距離でもほんのわずかな移動でかわすことができる。正面で向かい合うことができれば、これほど楽に進むことが可能になるのだ。



画面端は危険

画面端で詰み状態

画像7

画面の左右端に追い込まれると片側にしか移動できない状態になるので、敵弾回避は相当に困難になる。

画像7は典型例。画面左端に追い込まれている。2発の敵弾が迫っているだけだが、この状況からは何をやってもまず生き残れない。斜め下に避けても駄目だろう。

やはり移動方向が制限されるのが大きい。下側に移動する余地が多ければまだいいが、端に詰められる時は下段にも押し込まれていることが多いはずだ。こうならないようにするには、画面端近くに配置されている敵はしっかり処理するなり、パターン化を進めることが必要になる。


画面端では撃たれる方向の予測が困難

画像8

画面端に追い込まれた瞬間は、正面にいる敵が撃つ方向が予測しにくいというのも不利な要因になる。

画像8は右端に追い込まれた場面だが、正面の船は真下・少し斜めのどちらにも撃つ可能性がある。正面に入った瞬間に撃ったなら真下に来るし、その少し前に撃ったなら斜めに来るだろう。

この2方向のどちらであるかを瞬時に判断するのは難しい。角度にあまり差がないので、ある程度の時間敵弾を観察していないとわからないだろう。現実的には、このような状況では端に到達した時点で動かずにいて、正面に撃たれたのを確認したら少しだけ移動して避けるというのが手堅い選択になると思う。

少し上で、画面横から出る敵は正面で対峙するのが有利と書いたが、最初から画面端で待ち構えているのと、画面端に追い込まれたというのでは意味合いが全く違う。待ち構えていれば撃たせる方向は真下に固定できるし、基本的にパターン化された動きの中でやることだ。追い込まれた時は予測困難な要素が多くなるので、安定しない。



動画2

ちょっと極端な例だが、動画で実感してもらいたい。動画2は、12周目2面の一場面だ。

画面左端に追い込まれてやられているが、これは本当によくある光景。こうならないためには敵を効率よく片付けていくしかない。あるいは、左端にいる敵はスルーしてしまうのも有り。3WAYでは厳しいが。



一定のリズムで避ける

動画3

ほとんどの敵は、一定の時間を開けて弾を撃ってくる。これはみなさんも体感できていることだろう。

動画3は、3周目6面の最後に出てくる砲台のシーンだ。自機はフルパワーになっているのでかなり連射してくるが、これを全て目で見てから避けるのは無理がある。それよりも一定間隔で撃つ性質を利用し、ぞのリズムに乗って動き続ければ回避は容易になる。

戦車・船・砲台・二連戦車などは、共通のリズムで撃ってくるので、これらの敵が画面内に複数存在していても、そのリズムに乗って動いていればまとめて避けられるわけだ(位置関係によっては厳しいこともあるが)。

このリズムは自機のパワーアップの状態により、かなりの差異が出てくる。特に5WAY時と9WAY時の差が激しく、9WAYになった途端に地上敵が凶悪になるので注意しよう。

なお、飛行機も一定の間隔で弾を撃ってくる。しかし地上敵の撃つリズムとは違うし、そもそも画面内に長時間残しておくことができないので、2発目・3発目を撃たれる機会はあまり無い。それでも背後に回られた場合はしつこく撃たれることもあるので、一定間隔で撃つのだということを忘れないでもらいたい。



できるだけ小さな動きで避ける

できるだけ小さな動きで避ける1

画像9

画面端が危険だとは分かっていても、実際にやってみると端に追い込まれてしまうことが多い・・ という人は、なるべく小さな動きで敵弾を避けるようにしてみよう。

画像9の状況では、左には行きにくいので、右か右下に移動して避けることになる。この時に、できれば①のように小さな動きでかわしたい。②くらいまで移動しても避けられるが、その分右端に追い込まれやすくなる。

もちろん移動幅が足りなかった場合には当たってしまうので危険だし、自機のすぐそばを敵弾が通過するので怖いが、それを含めても大きく動くほうがリスクが高い。簡単に追い込まれてしまう人は、際どくかわすということを実践して欲しい。



できるだけ小さな動きで避ける2

画像10

小さな動きで避けることは、攻撃面でも有利に働くことがある。

画像10の場面では正面に大型列車砲台がいるが、真下に撃たれた敵弾を大きく避けてしまうと正面のショットを撃ち込むのが難しくなってしまう。

可能であれば①のように最小限の横移動幅にして、すぐに正面ショットが当たる位置まで復帰したい。②くらいまで動いてしまうと、正面ショットが当たる位置まで戻るのに時間がかかりすぎる。そうしている間に次の弾を撃たれてしまうだろう。これではなかなか敵を破壊できない。

フルパワー時であればあまり考えなくてもいいことだが、3WAYのように貧弱なショットの場合は攻撃面も考慮した避け方を心がけるべきだ。


動画4

また極端な例になってしまうが、動画4を観てもらいたい。これは12周目5面の最後に出てくる戦車群だ。

ショットがポツポツとしか出ていないが、これは単発ショットボタンを押しっ放しにしているためだ。こんな感じで敵弾を避ける練習を時々していた。さすがに12周目ではやらなかったけど。

見てわかるように戦車を破壊するまでに時間がかかるので、どうしても余計に撃たれることになる。小さい動きで対応していかないと、すぐに端に詰められる。実際にやってみると、1周目でも結構難しかったりする。

こういう練習をするべきとまでは言わないが、自分なりに感覚を磨く訓練をしていくと得るものがあるかもしれない。



回避と攻撃を同時に考える

正面ショットだけでは苦しい

画像11

画像11の場面では、正面方向に3隻の船がいる。自機の状態は3WAYで、水色のラインはショットのラインだとする。

3隻全てを正面のショットだけで片付けられればいいが、何回かは撃たれると思われるのでちょっと厳しい。やってやれないことは無いが、あまり賢い手法とは言えないかもしれない。


斜めと正面で合わせ技

画像12

このような敵配置の場合は、画像12の①のように、まず斜めショットを何発か当てておく。その後で左下に移動して敵弾を回避し、正面ショットで全滅させると効率がいい。

ここで重要なのは①から②への移動は、敵弾回避と、正面で敵を攻撃するための位置取りの両方を兼ねていることだ。特に3WAY時には重要なポイントになる。

効率のいい動きとは、基本的にパターン化しておいて実行するものだが、ある程度アドリブの動作であっても常に回避・攻撃の両立を意識しておきたい。

鮫!鮫!鮫!は敵の攻撃が結構激しいので回避のほうが優先されると考えがちだが、どちらかと言うと有効な攻撃ポジションを確保するほうが大切な事のような気がする。とにかく、ただ避けているだけでは事態は解決しないのだということだけは忘れないで欲しい。



「水平に撃たせる」を使ってみよう

動画5

あまり意識されないことだが、自機の当たり判定の縦幅はかなり小さい。このため、水平方向に撃たれた敵弾には当たりにくい。この特性が有効になることはあまり無いが、状況によってはピンチを脱出する鍵になる。

動画5は、3周目6面の中盤である。左側の低い位置から戦車が出てくる場面があるが、ちょうどこの時に緑玉が邪魔で戦車の下に潜り込むことができなかった。そこで水平方向に何発か撃たせて時間を稼ぎ、緑玉が遠ざかってから戦車を処理している。

横から撃たれるような状況はあまり無いので、恐怖感はつきまとうだろう。だが慣れてしまえばそう簡単には当たらない。動画の例でも相当に余裕を持ってやっている。このエリアは低い位置から戦車が出るので似たような状況になりやすく、場慣れしていることもあるが。

低い位置に敵が残ってしまった場合などにも、このやり方は有効だ。上に大きく移動するというのは危険な行動なので、小さく上下に移動して水平弾をかわし、敵が消えてしまうのを待てばいい。他にも各自で応用を考えてもらいたい。



自機の周りばかりを見ない

鮫!鮫!鮫!をプレイするにあたって、絶対にしてはいけないことがある。それは自機の周辺ばかりを意識することだ。

このゲームは敵弾が速いので、自機の近くに弾が来てから判断しても絶対に間に合わない。つまり観察すべきは敵のほうということになる。このセオリーはシューティングゲームに慣れている人なら当たり前なのだが、そうでない人には少し厳しい要求かもしれない。

自機の位置に関しては、「今、大体このあたり」くらいの感覚で構わないと思う。幸いにも自機の色は鮮やかな赤なので、視界の端に映っているだけでも何となくは把握できるだろう。

他にも、基本的に敵弾は自機を狙うのだから、敵弾の飛ぶ方向で自機の位置を判断するという考え方もある。また戦車・船・砲台などの砲身の向きも手がかりになる。

何にしても、こればかりは慣れの問題だ。理論で身につけるようなものではない。とにかく、自機だけを見つめるという癖は無くそう。他のシューティングにも必要なことなのだから。