鮫!鮫!鮫!の話が出る時は、必ずと言っていいほど「難しいゲーム」という言葉が出る。これほど評価が偏るゲームも珍しいのではないかと思う。難易度の事よりも、面白いゲームかどうかで評価して欲しいのだが・・・
実際問題として、鮫!鮫!鮫!で1周目をクリアすることは難しいのかどうか、個人的に思っていることを書いてみた。このゲームを始めたばかりの人への簡単なアドバイスも記したので、もしだったら最後まで読んで下さい。
鮫!鮫!鮫!の1周目クリアについて、私が客観的に評価するとしたら、「どんな人にも可能だが、実際にそれをするのは難しい」ということになりそうだ。
難しいと考える理由は、1周目クリアをしている人が私の周りに少なかったからだ。鮫!鮫!鮫!が発売され、ゲーセンで稼動していた当時、私の周りで1周目クリアができた人は2人しかいなかった。自分を含めてやっと3人である。私の知る範囲では、地元のゲーセンの常連というのは何十人もいた。彼らはゲームの実力・経験は確かなものがあったと思う。その中で、3人だけだった。
私以外の2人のうち、1人は特に実力がある人で、地元ではトップクラスだったと思う。その彼が、「鮫!鮫!鮫!は難しいゲームだと思う」と言っていたのを覚えている。それを考えると、やはり1周目クリアは難題ということになるのかもしれない。
今はインターネットからゲームの情報を得ることができるし、一応はこのサイトのような攻略を紹介する場も存在する。そうなると昔よりは有利と考える人もいるかもしれないが、昔のゲーセン時代はプレイヤー同士で直接情報交換ができるという利点があった。これは相当に大きかったと思う。実際、私が使っている重要なパターンの多くは、他のプレイヤーから教えてもらったものだ。そのあたりを考慮すると、今の時代のほうがむしろ難易度が高い状況にあるようにも思う。
結局は難しいという結論になったのなら、どんな人にもできるというのは間違っているのでは? と思われる人も居るだろう。それでも、「どんな人にもできて、かつ難しい」というものは沢山あると思う。例として挙げたいのは、「自転車に乗る」という技術だ。
「自転車に乗るなんて簡単だ」と多くの人は考えるかもしれないが、実際はそんなことはないと思う。初めて自転車に乗った日のことを思い出して欲しい。きっと何度も転んだことだろう。その時に、「こんなの無理に決まってる」とあなたは思ったのではないだろうか? そう思いながらも、転んでは跨ってを繰り返すうち、いつの間にか進めるようになっている。理屈はよくわからないけど、自転車が自分の言うことを聞いてくれるようになる。多分、そうだったはずだ。
つまり、人間は適応力が異常に高い生き物なのだ。最初は全くできなくても、理論的なことは理解していなくても、練習を重ねるうちに自然と身体が技術を習得してしまう。そういう適応力があるから、鮫!鮫!鮫!の1周目クリアもできるはずだと考えるわけだ。
というわけで、とりあえず難易度の面で心配することは無いと思う。理屈で考えるより、実際にやってみること、数をこなすことで先へ進めるようになるはず。自分に備わった力を信じてもらいたい。最初からできないと考えてしまったら本当にできないので、自分にもできるかも、と気楽に考えることから始めよう。実際、そこまでひどいゲームでもないと思うし。同じく東亜プランの達人王や昨今の弾幕シューティングのほうが、よっぽど無慈悲だと思う。
難易度の問題よりも重要なのは、鮫!鮫!鮫!をプレイしていて楽しいかどうか、だと思う。「難しいけど、やっていて楽しい」と思えるなら、何の心配も無し。そのまま続けてもらえば、いつの間にかゴールに辿り着いていると思う。逆に「難しいし、やっていて面白さも感じないけど、根性で頑張る」と思っているようなら、縁が無かったと考えたほうがいい気がする。それで目標に届いたとしても、後に残るのは達成感ではなく、このゲームから解放されたという感情になりそうだ。そんな結果になってもらいたくない。
もし1周目クリアができたなら、まずは自分のことを褒めてあげてください。何のかんの言っても、そこまで到達できる人は多くないと思うので。そこまで来れたのなら、さらに一千万点を狙うことをお勧めします。1周できた人なら、おそらく一千万点も遠くはないはず。3周目をクリアすれば確実に一千万点に届くし、所要時間も2時間程度なので、ボリューム的にも最適だと思います。
以下は、鮫!鮫!鮫!を始めたばかりの人へのアドバイス。パターンや技術のことは無しで、最初はこんな感じで遊ぶといいのでは? という内容なので、気軽に読んでもらいたい。
どこまで進んだとかいう結果は気にせず、まずは適当にこのゲームに触れてみることから始めてみるといいと思う。仕事としてやっているのではないのだから、結果が出なくても文句を言われることはない。ビームやファイアーもどんどん使ってみよう。この2つの武器は確かに弱いが、どういう部分が駄目なのかを知っておくことは重要。そのためにも、ビームやファイアーで戦って敵にやられまくるといい。そうしているうちに、長所もあることに気がつくと思う。
ボムを残したままミスするのは馬鹿らしいので、必ず全部使い切ってから死ぬという方針でやってみよう。ボムが無くなってから、頑張って敵弾を避ければいい。人というのは最後の1個を使うことにためらいを感じてしまうものらしいので、それを払拭するためでもある。全くの根拠なしにボムを使いまくるのは良くないので、使う理由を自分なりに決めながら進めよう。明らかな無駄使いをしなければ、ボムを残して死ぬほうが罪と考えていい。
図1
非常に取りにくいスピードアイテム、いつまでも邪魔をしてくれる緑玉(ビームへ変換する武器チェンジアイテム)など、鮫!鮫!鮫!はアイテムに悩まされることが多く、完全に敵側の存在になっている。
アイテムへの対処については、とりあえず深く考えるのはやめよう。アイテムのせいでミスしたとしても、これはあなたの責任ではない。ゲームの造りが根本的に間違っているのだ。そう割り切ってもらいたい。
図1のように、2つの邪魔なアイテムが同時に存在することがあるが、このような状況では完璧な対応は不可能。どんなに上手い人でも、どちらかは取らされる可能性が高い。ボムを使って切り抜けるくらいだろう。
というわけで、アイテムについて気にする必要は無し。場数を踏めばアイテムを避けるのも上手くなるので、そういうものだと気長に構えるしかない。
スタートしてからのアイテムの順番は、P、スピードアイテム、P、緑玉、赤玉となっている。2番目のスピードアイテムを取ること、4番目の緑玉と5番目の赤玉を避けることが非常に難しい。いきなり大きな障害が襲ってくるというひどい仕様だが、これはもうあきらめてもらうしかない。
アイテムの順番を変えることもできないので、ボムを使い切って何とかこの試練を乗り越えよう。スピードアイテムの回収にボム1つ、緑玉と赤玉を避けるのに2つ使うのが妥当だと思う。ここを生き抜いて自機が5WAY、1速(スピードアイテムを1つ取った状態)になっていれば、もう勝ったようなものだ。5WAYなら大体の場面に対応できるし、しばらくは邪魔なアイテムも出ないからだ。ボムがなくなっていても、すぐに1個は補充できる。
やり方は何でもいいので、まずは最初の大きな障害を乗り越えることだけ考えればいい。その成功率が30%もあれば、十分先へ進めるようになるはず。難しい理屈を考えるとむしろ失敗しやすいので、とにかくボムを3個使って緑玉・赤玉を避けきるところまで行く。それを目標に頑張ってもらいたい。
どうしてもうまく行かなくてイライラすることが続いたら、一旦このゲームから離れてみることを勧める。しばらくしてまたやりたくなった時に再開すればいい。気が乗らない時に頑張っても結果は出ないし、得るものも少ないと思う。完全にやめてしまう、ということさえ無ければ、前へ進み続けるのだから。
友人の中に鮫!鮫!鮫!をやっている人がいるなら、このゲームについて時々話をしてみるといい。別に攻略とか技術面の話でなくとも、お互いに鮫!鮫!鮫!への愚痴を言い合うだけで気は晴れるのではないかと思う。そういう話をすることで、また続けてみようかという気持ちが起きるなら、それはとても良いことだ。実際、こういうことが最も重要なのかもしれない。
大体こんなところか。ゲームとは遊びでやるものなので、形や結果にこだわる必要も無いはず。気楽に、適当にプレイすることからスタートして、先へ進みたいという気持ちが出てきたら創意工夫を重ねて続けてみる。それがあるべき姿だと思う。