これは管理人の落書きである。それ以上の何ものでもない。
なぜこんなサイトを作る気になったのか、その理由を知りたい人は読んでみてもいいかも。
鮫!鮫!鮫!は、私が1番好きなゲームだ。付き合いも長い。腐れ縁のような関係である。
このゲームをやっていると、周りで色々な事が起こる。嬉しい出来事もあるし、しんどいと思うようなこともある。そのあたりについて、ちょっと書き散らしてみたい。
鮫!鮫!鮫!が発売された当初、このゲームに対する印象はあまり良くなかった。初期状態の3WAYが使いにくいし、自機のデザインもダサい。そして妙に難しい。何回かやって、それっきりしばらく手をつけなかったと記憶している。
その頃、私は究極タイガーというゲームに忙しかった。そちらに一区切りがついたと同時くらいに、ホームにしていたゲーセンに鮫!鮫!鮫!が入った。同じ東亜プランのゲームだし、ちょっと本腰を入れてやってみようかという気になったのだが。
敵の攻撃が究極タイガーに似ていたので、簡単に進めるだろうと甘く見ていたのだが、さっぱり先へ進めない。東亜プランのシューティングについては一応自信を持っていたので、少々あせりを感じてしまった。
それなりに頑張ったつもりだが、1周すらはるかに遠い有様。1周クリア一番乗りも他の人に先を越され、ちょっとがっくり状態だった。
しばらくして何とか1周はできたが、それ以上はどうにも先へ進めない。2周目の9面あたりが精一杯で、人気が無いためにホームのゲーセンから撤去されてしまった。そこで一旦は縁が切れてしまう。
それから3年ぐらいが経ち、ホームのゲーセンに来ていた若い常連の人達が、「やり応えのある縦シューティングをやってみたい」とリクエストを出したらしい。彼らは主に対戦格闘のゲームをやっていたが、シューティングにも興味を示し始めたようだった。
そこで候補に挙がったのが鮫!鮫!鮫!だった。実は、私は当時鮫!鮫!鮫!の基板を所有しており、それを入れてみないかということになった。基板を寝かせておいても勿体無いので、入れてもらうことにした。若い人が気に入ってくれるといいのだが。
しかし、彼らの反応は「難し過ぎて、とてもできない」というものだったらしい。せっかく入れてもらったのだし、彼らがやらないのなら自分でやることにしようか、ということになってしまった。
以前と違って、無駄に力むことも無かったように思う。思い出すのに少し時間はかかったが、徐々に先へ進めるようになってきた。本当に歩みは遅かったけど。
ある日、私が鮫!鮫!鮫!をやっていた時、N氏という人がこんなことを言い始めた。「鮫!鮫!鮫!は俺も以前やっていたけど、今からやり直す気にはちょっとなれないかな。」
実は、地元で初めて鮫!鮫!鮫!の1周クリアをしたのは、このN氏だったのだ。先駆者であった彼は、またこのゲームを始めた私を、「ようやる」と思っていたのかもしれない。
そう言われた私は、こう返事をした。「それはね、このゲームに対する愛情が足りないだけだよ。愛があれば、またやりたくなるはず。」確かこんなことを言ったように思う。
それを聞いたN氏は、「それ、マジで言ってんの?」と大笑いしていた。確かに、たかがゲームに対して愛情も何もないだろう。でもなぜか、その時は「愛」という言葉が出てきたのだ。自分でも不思議に思う。
N氏が見守る中、私は鮫!鮫!鮫!を続けていた。その時、スピードアイテムが上のほうばかりを飛んで、全然降りてこないという状況になった。これは本当にありがちなことだが。
それを見ていたN氏は、「あー、これは取れないね」と悲観的なことを言った。ところが、最後の最後になってスピードアイテムがこちらに飛んで来て、無事に取ることができたのだ。その時、私はまた変なことを口走った。「いやあ、信じていたよ。きっと来てくれると。」
それを聞いたN氏は、「絶対におかしいって」と言いながら、また笑い転げていた。確かに、おかしなことを言ったものだ。でも、別にウケを狙ったわけではない。自然と出た言葉だったのだ。やはり愛を感じていたのだろうか。
やがて、3周目に行けることも多くなってきた。3周目をクリアすれば、1千万点である。ここが踏ん張り所だと思い、気合を入れて1日に本気の3回プレイとかをこなす日々。1日が終わるころには、もうフラフラになっていたりしたが。
ある日、妙に調子のいい時があった。3周目10面の最終エリアを迎えて、残機が10機以上残っている。いつも通りにできれば、確実に1千万点に届く。そう思った瞬間、何かがおかしくなってしまった。
普段は簡単にできることが、なぜかぎこちない動きになる。ちょうどN氏が見ていたが、私は彼に「何かどこかがおかしいんだけど」と泣き言を吐いてしまった。有り得ないようなミスを繰り返し、残機が7機くらいになってしまった。視界がグルグルと回転するような気がした。
今回は駄目でも、またやり直せばいいのだから。そう自分に言い聞かせ、なんとか3周目をクリアして1千万に到達。このゲームを初めてやった時から、7年くらい経っていただろうか。随分とのんびりしていたものだ。
ずっと成り行きを見ていたN氏は、「よく頑張った。大したもんだね」と言ってくれた。苦しんだり、つまずいたりしたけど、そんな自分を見ていた彼がそう言ってくれて、本当に嬉しかった。多分、アーケードゲームをやっていて、1番嬉しかったんじゃないかな。
その後、東京でまた鮫!鮫!鮫!を再開することになる。このゲームをやっていると、人との繋がりができる。不思議な縁があるとしか思えない。
腕前に関しては、大したことはない。しかし、鮫!鮫!鮫!に対する愛情と思い入れなら間違いなく世界一だ。多分、そう言い切れる。
このサイトにしても、愛情が無ければこれだけの手間をかけて作れるわけがない。このゲームだけは最後まで面倒を見ないといけない、その想いだけで完成までこぎつけた。存在価値は無いけど、完成したからそれで良しだ。